流産について②
こちらの記事の続きです。
※長文です。
※ネガティブな内容なので、この先を読むかどうかはご判断ください。
7月19日(約10週)
病院からの連絡なし
出血、痛みなし
悪阻継続中
7月20日
病院からの連絡なし
少量の出血。生理の終わりくらいの量。
悪阻継続中
22:57 腹痛
7月23日(約11週)
病院からの連絡なし
出血、痛みなし
相変わらずの悪阻?もはや精神的な不調?
吐き気がひどくて、旦那さんも気が利かなくて、もう赤ちゃんも育ってなくて、飲み物も食べ物もすべて受け付けず、こんな状態を我慢していることに頭がおかしくなり始め辛すぎて、突然号泣しました。それでやっと辛さに気付いた旦那さん…遅いよ…やはり自分の体じゃないと実感ないんでしょうかね。
パートタイムも無理矢理休むし、今週中に病院のスケジュールなども決めよう!と約束をしました。
7月24日
出血、痛みなし
12:00 Walk in clinic ウォークインクリニックに行き、専門医のスケジュールはどうなっているのかを確認。すると2週間後でないと空きがないとのことで、待てない場合は総合病院の救急がいいと言われました。もちろん待てないので、診断書をプリントしてもらってその足で救急に行くことに。
13:00 Emergency 救急受付
16:00 尿検査、血液検査
21:30 ドクターの問診
かかった時間なんと9時間。カナダでは救急は救急ではないようです。しかも救急っぽい人があまりいない。待合室で普通におしゃべりしたりコーヒー飲んだり…でもその理由はわかります、専門医にかかるのがものすごく大変なんです。ウォークインやファミリードクター、要するに町医者の紹介状がないと専門医にかかれないのです。だから救急に行ってみる、ということが起こってしまうんだと思います。わたしもそのパターン。
ちなみに、救急の窓口はナースがトリアージを担当するので、本当にマジで救急の場合は優先されると信じています。(旦那さんはカナダは救急で人が死ぬって言いまくってたけど)
血液検査では、相変わらず血管が見つからず手の甲から血を取られたんですが、寝不足や十分な飲食ができていない状態だったのでおなじみの反射性失神、しそうでした。手先がピリピリしてきて、動悸がしてきたので、一生懸命天井のライトを見て、旦那さんが話しかけてくれる声に意識を集中をして乗り切りました。
そして、Gynaecologist 婦人科医 の診療を待ってくださいって通されたのに、わたしのところに来たのはせかせか忙しそうに救急じゃないのになんで来てるんだオーラ全開のドクター…いや、確かにあなたには迷惑かもしれないけど、ほかに頼るものがなくてここにいるんですよ、もうちょっと優しくしてよ…って悲しくなった。
でもそんなドクターに負けずに粘ってくれた旦那さんに感謝。こういう時は役に立つ彼の打たれ強さ。
このドクターからも、ウォークインと同じ話をされました。胎児は死亡しているので、こういう場合は通常は自然と排出されるのを待つんです、ある程度待って出てこなかったら何か処置が必要だけど、まずは待つんです。ってひたすら待機的療法(1.早期流産の処置方法の選択 – 日本産婦人科医会)の選択肢しか示してくれない。しかも今の状況のなにがどう問題なしなのか説明なし。そしてせかせかと出ていってしまいました。
悲しくなるよ。
でも、やっとのことで最後にこの病院の婦人科の予約が取れました!!こっちの都合聞かずに日時指定だったことは、もう全然問題ない!
7月26日
少量の出血。20日同様、生理の終わりくらいの量。
13:00 Gynaecologist 婦人科受診
やっとまともな話ができました。担当のドクターはまともでした!
まず、稽留流産の場合は自然排出を待つ人が多いこと。これは安全だけれど待つ期間が辛いこと、待った結果なかなか出なかったら他の処置が必要になること。6週間くらいは待つのだそうです。(わたしの場合は成長が止まってから4週~5週くらいだったからもう少し待てるような感じ)
もう一つの選択肢は、薬を使って人工的に排出させること。これも安全だけれど自分で自宅で対応をするので、痛みや大量出血の怖さがあること。ただ成功率も高くスケジュールをたてやすい。パートナーがいるのなら予定を合わせてサポートするのをおすすめする。※前回の記事で、日本では待機的療法か手術と書きましたが、カナダで使用されているこの薬は日本では未認可の薬です。
もう一つは手術をして取り出すこと。これも基本的には安全だけれど、少なからず子宮を傷つけるリスクが伴うこと。何もないとは言い切れない、何かあったら次の妊娠にも影響する。
それぞれのメリット・デメリットをきちんと説明してくれました。そして、どれかをおすすめすることはしないので、本人次第と言ってくれました。
そしてわたしたちの選択は薬での排出。わたしたちの状況に一番いいと考えました。
ドクターの提案通り、この日を含め3日間で排出して、その翌日にドクターの診察を受ける予定で。
処方箋をもらって、指定された薬局へ行き、そこでもしっかり話を聞き、いざ実行へ!!!
Mifegymiso という白い箱の中に、緑の箱とオレンジの箱が入っています。
まずは緑の箱に入っているタブレット1粒。
15:00 Mifepristone tablet
普通の錠剤と同じように水で飲みこみます。このタブレットではまだなにも症状は出ません。
夜、生理痛かも?という感覚。おそらく薬の作用ではなく、少し前から自然排出の予兆(少量の出血が何度か)があったのでその延長だと思います。
7月27日
朝、あーやっぱり生理痛だな、という感覚。この時点では薬で一気に終わらせよう、くらいに思ってました。
体力温存のためお昼ご飯を頑張って食べ、体調不良になるであろう今後に備えてサンドイッチとスイカを準備。これが大正解!
緑の箱のタブレットから24時間以降に、オレンジの箱のタブレット4粒。
15:40 Misoprostol tablets
16:10 水を飲む
頬と下歯茎の間に入れ、30分かけて溶かします。30分後、溶け切らなかったものをすべて水で飲みこみます。わたしは左右に2粒ずつ入れて溶かしました。味はしません。
ここで注意!
ドクターから説明された時に、頬と歯茎の間と言われ、でもくれたガイドラインにはタブレットを直接“膣”に入れると書いてある…薬局で再度確認をしたら、やはり頬と歯茎の間でした。ただ、このガイドラインに書いてある方法も間違ってはいないそうです。
わたしが読ませていただいていた何人かのカナダでの流産についてのブログの方も、膣に入れていました。
口の中で溶かすほうが楽だと思います!!
水を飲んだ後、生理痛がどんどん悪化していく。
勝手に呼吸が乱れる。過呼吸気味でフラフラしてくる。ソファに座っていられなくて床で悶える。もはや生理痛の域を超えている。
16:30 Pain killer
我慢の限界で意識飛びそうになり、一緒に処方されていた痛み止め(写真右)を飲む。引き続き床で悶える。
17:00
痛み止めが効いたかも、と思う。
17:15
また痛くなる。どんどん悪化。引き続き床で悶える。さっき我慢できなかったレベルを軽く超えてくるけど、痛み止めは6時間おきなのでまだ飲めない。
痛みと同時に、寒気、震え、過呼吸、その結果、2回、嘔吐。頑張って食べたお昼ごはんが出てしまう…
痛みにつられて便意もあり、やばいと思ってなんとかトイレに移動させてもらう、旦那に。
ここから、延々とトイレに座ったままの戦い。
途中で1瞬リビングに戻ったけど、やっぱりトイレに逆戻り。というのは、椅子やソファに座るのも、床で四つん這いになったりするのも辛くて、トイレの便座のようにおまたがあいている形が楽だったのです…
座っているとはいえもはや上半身を支えていられなかったので、座っているわたしの前に旦那が立ち、しがみつき、完全に体重を預ける状態。しがみつく力加減なんてできず、痛みにまかせて思いっきり。
血(と少々のう〇ち)を垂れ流し状態。
ひたすら泣き唸る。ぎりぎり泣き“叫ぶ”までの声の大きさではなかったみたい。でも近隣が不信に思って通報するんじゃないか、誰かがどうしましたかって来ても出られる状況じゃないし、どうしようってハラハラしていたそうです、旦那。
しがみつき泣き唸る→呼吸を整える→しがみつき泣き唸る→呼吸を…みたいな状態が続き、19:30くらいだったのかな(旦那談)すこーし落ち着いてきたのと同時に体力の限界で、しがみつき泣き唸る→呼吸を整える→一瞬、寝落ち→しがみつき…という繰り返しに。
20:30 かなり落ち着き、夜用ナプキンを付けてトイレからベッドに移動。
買って一口大に切っておいたスイカを食べる。めちゃくちゃ役に立ちました!神フルーツだと思った。ちなみにシードレスです。種を出している余裕無かったので良かった。
水がまずくて飲めなかったので、水分補給にもってこい。
そして寝落ち。
21:30 目が覚める。血がドロッと出る感覚がありトイレへ。ナプキンを換えてまたベッドへ。
またスイカ補給。ほんと神。
また寝落ち。
22:20 目が覚めたので、雑炊を作ってもらい食べる。
スイカ補給。
また寝落ち。
23:40 目が覚めて血が出る感覚で、トイレに行こうとして初めてナプキンから血が漏れる。わたしはコンタクトも眼鏡もしてなくて見えてなかったのだけど、旦那が気付いて慌ててわたしの通ったあとに点々とついた血を拭いてました。
ナプキン換えてスイカ補給。
この後も1~2時間おきにナプキン換えてました。
7月28日
5:00 血が出る感覚でトイレに行き、ペーパーをおまたにあてたらドロッと大きな塊が出る。
本当に大きな塊です、内臓出てきたって感じです、生理ではお目にかからないやつ。これが胎嚢なのかな?
出る時は痛みはありませんでした。
9:00 目が覚めたらスッキリ。旦那さん疲れて寝ていたので、フラフラとキッチンに行き、作り置きしておいたサンドイッチを持ってベッドに戻り、食べる。
寝たり起きたりして回復待ち。
16:00 終わりなのかな~って思っていましたが、しくしくチクチク腹痛。
16:30 立ってトイレに行く途中、ドロッ!!と何か出てくる感覚。
この時はもうだいぶ回復していたので、「出た!!! 」と叫び、ナプキンにキャッチされたものを旦那と一緒にまじまじと観察しました。
1回目のが胎嚢だとしたら、胎盤?なのでしょうか。両方とも同じくらいの大きさでした。
残しておいた1回目の塊と一緒に、お疲れ様でした、と声をかけてさよならしました。
この後も、出血は続いています。
7月29日
この日は生理4日目くらいの出血。
15:15 Gynaecologist 婦人科受診
ドクターの問診。どんな出血だったかを聞かれ、問題なしと診断。
次の生理が来たらパーフェクトだそうです。そして、次の生理の後、妊活を再開していいそうです。
今の出血が終わり、次の生理までは避妊をしてください、と言われました。
サプリを飲んでいるか聞かれたので写真を見せたら、成分を見て、Prenatal Multivitamin に既に葉酸が十分に入っているから2枚目の写真のは一緒に飲まなくていい、とのこと。ウォークインのドクターはとにかく葉酸!強いやつ!!って言ってたけど、今回の専門医のアドバイスを信じることにします。
なので、Prenatal vitamin を飲みきったら、この余っている葉酸と、鉄分(薬剤師のお義母さんが送ってくれた) のサプリを飲もうと思います。
そして、次の妊娠の時は紹介状なしでこの婦人科に来ていいと!!
頼る先ができた!!!!
これがわたしの流産の戦いでした。
今現在も少し出血していますが、もう終わりそう。昨日まで少し痛かった子宮近辺も、今日は大丈夫です。
毎日回復しています。
そして、次の妊娠!!と思えるくらいです。
人間って強いなぁ。子孫繁栄の本能ってすごいなぁ。
この1ヶ月半、人体の不思議をたくさん実感しました。
同じような経験をされた方、残念ながらこれからしてしまう方、いると思います。妊婦さん4人に1人の確率で早期流産は起こってしまうらしいのです。
日本ではどのようなケアをしてもらえるのかよくわかりませんが、カナダではそんなに珍しいことじゃない、みたいな対応を受けました。それがなぐさめのつもりかもしれませんが、やはり当事者はその4人に1人になってしまったこと、悲しくて、信じられなくて、誰も悪くないとわかっていても後悔するんです。
でもわたしの場合、心配してくれる家族や友達がいて、わたしもそうだったよと告白してくれる人もいて、乗り切れました。
ブログなどで体験談を書かれている方の情報もとても役に立ちました。あくまでも十人十色なんですが、それでもその情報が1つの可能性として心構えができたので。
わたしのこの記事で、少しでも誰かのヒントになったらいいなと思っています。
回復、改めて妊活、がんばります。