流産について①
2019年7月29日
以前から妊娠を望んでいましたが、今回、稽留流産という形になってしまいました。
ショックですが、不安な時間の中たくさんの経験者のかたのお話を読み、わたしとしてはとても助けられたので、十人十色である妊娠そして流産について、わたしの状況がどこかの誰かのヒントになればなと思います。
特に、日本とカナダで違うことが多いと感じたので、カナダではこうだったという体験談です。
※長文です。
※ネガティブな内容なので、この先を読むかどうかはご判断ください。
わたしは持病みたいなものとして
・血管迷走神経反射失神
この2つと長いこと付き合っています。これにも今回だいぶ悩まされました。
6月16日(約6週)
Pregnancy test 妊娠検査薬を購入し、結果はpositive 陽性。
Shoppers/ショッパーズ などのドラッグストアやスーパーマーケット、Dollarama/ダララマ などどこでも売っています。使い方は日本のものと一緒。尿を検査薬につけ水平に置いて待つ方法です。
この時点でわたしはヘルスカード(OHIP)をまだ持っていませんでした。なのでオンタリオの無料の助産師サービスを利用することにしました。オンラインで申し込みをすると、電話連絡が来ます。
6月20日
ミッドワイフで1回目の検診。
問診のみです。そう、問診のみ!!妊娠検査薬が99%正しいとは書いてありましたけれど、まずこれが日本と違いますよね。ちなみにファミリードクターやウォークインクリニックでは改めての尿検査や血液検査などやるところもあるそうですが、ミッドワイフではやりませんでした。かといって、ミッドワイフに申し込む前にクリニックの受診は必要ないとのこと。自分で妊娠検査薬やって陽性だったら来ていいよっていうスタンスぽいです。
6月21日
夜、悪阻らしきものが出始める。いままで大好きだった甘いものを全く受け付けなくなりました。
この日から、ひたすら吐き気、動悸、頭痛が続きます。
もともと、自律神経失調症の症状で生活が不規則になったり精神的な不安要素があると吐き気、動悸、頭痛がするのですが、悪阻の症状→起きてられない→夜以外も横になる→不規則な生活→自律神経失調症→さらに悪阻悪化→不安になる→自律神経失調症悪化…と、最悪な状況。
7月2日(約8週)
9:15 Ultrasound ウルトラサウンド 1回目。
ミッドワイフから予約をとってくれました。経腹検査(お腹の上から見る超音波)の場合、膀胱をいっぱいにしていく必要があり、検査1時間前までに水分を1リットル摂取するように指示があります。この時点で悪阻があったわたしにはかなり辛かった…。
経腹で不十分な場合は、経膣検査(膣から器具をいれる検査)もしますと言われ同意書にサイン。
ちなみに、技師は情報を話す権限がないらしく、経腹検査をして、経膣検査をして、はい終了です、あとはミッドワイフの指示に従ってね!で帰らされました。
7月3日
16:00 ミッドワイフから電話。
ウルトラサウンドでは見えたものが小さすぎて胎児が確認できず、週数が早すぎの可能性があるので、時間をおいて再度検査をしましょうということに。
この時のわたし、おかしいな、週数計算はそんなに間違ってないと思うんだけど…という感じ。
さて、ここから、カナダのやり方に少しずつ疑問がわくのです…この疑問はどんどん不安へ、そして不信感に繋がるのです…
7月16日(約10週)
11:00 Ultrasound ウルトラサウンド 2回目。
この時も経腹検査と経膣検査。1リットル分の水を飲むのが辛くて、水とジンジャーエールで頑張りました。
経腹で手ごたえが無かったのか、経膣を指示された時点で、ダメかも、と感じていましたが、相変わらず技師のお姉さんは無表情、無言を貫き…
17:00 ミッドワイフから電話で結果報告。
残念ながら、胎児が確認できなかったので、この妊娠は継続していないかも。(※
miscarriage 流産という言葉は言われませんでした。)
夫婦で話し合ってウォークインクリニックに行くようならレターを作成するのでどのウォークインに行くかを連絡するように、と指示されました。
電話口で、Unfortunately と言われた瞬間、センテンスを聞く前に やっぱり と思いました。やっぱり、とは思っても、涙は出るもんですね。
21:00過ぎ パートタイムから帰ってきた旦那さんに状況を話し、ウォークインに行こうという結論で近所で比較的評価の悪くないウォークインを選びました。
7月17日
ミッドワイフにどのウォークインに行くかを連絡。
ミッドワイフからウォークインクリニックにレターやいままでの結果を送るので、予約は自分で取るように指示されたのでクリニックに電話し、翌日の予約が取れました。
7月18日
14:45 Walk in clinic ウォークインクリニック受診。無料のミッドワイフとは違い、ヘルスカード無しでは$70かかりました。
受診30分前にトイレに行ったら、トイレットペーパーに血がつきました。鮮血というより、赤黒いドロッとしたものが1滴だけ。その後はなにもなし。
クリニックではドクターから詳しい説明を受けました。ここまで、ミッドワイフとの電話のやり取りのみだったのできちんとした説明を聞いたのはこの日が初めてでした。旦那さんは、万が一もあるかもしれないし、って言うし、ちゃんと説明をしてもらえない状況では頭の整理もできず正確な情報がなに一つ無いことがものすごく不安でした。
ドクターの説明では、1回目のウルトラサウンドで胎児が確認できなくて2回目でも全く同じ状態で心拍の確認もできなかった、ようするに早い段階から育っていないということで、死亡とされる。(※ここでは miscarriage 流産 ではなく、baby has died 死亡 という言い方をされました。)
ただ、多い出血も痛みも出ていないみたいだから中身が体内に残っている状態。体内に残っていても問題はないので、ひとまず Specialist 専門医からの連絡を待つように、と指示されました。
日本でいうところの、稽留流産というものでした。日本では手術もしくは待機的療法の選択肢があるようですね。(1.早期流産の処置方法の選択 – 日本産婦人科医会)
ここでも、専門医ではないドクターからは治療法の詳しい説明がなく、とにかく専門医の連絡を待つこと。体内に残っているのは問題がないということ。(ただしどのくらいの期間を問題なしとするのかの説明はなし)の話のみでした。我慢できない腹痛や大量出血などしたら、救急病院に行けば良いから、と若干突き放し気味…
ここでわたしたちも甘かったのは、専門医からすぐに連絡が来ると思っていたこと…カナダでも簡単に手術できるのだと思っていたこと…
ここまでが、妊娠発覚からきちんと稽留流産と分かるまでの闘いでした。6月16日から32日間でした。この間ほぼ毎日、悪阻&自律神経失調症のダブルパンチで死んでいました。さらに途中からは赤ちゃんはちゃんと育っているのか、という不安もプラスのトリプルパンチ…
そしてさらにここから、稽留流産の処置にまつわる闘いが始まりました…